歯周病を悪化しやすい食べ物は、どんなもの?
プラークを形成しやすい食べ物としては、粘着性の高い食べ物や糖分が高い食べ物があります。
口内の細菌を増やしやすい食べ物には、パン、クッキー、ビスケット、チョコレート、飴類などの糖分の多い食べ物です。
歯周病の症状
歯周病の症状には、次のようなものがあります。
1.朝起きたときに口の中がネバネバする
2.歯磨きのときに出血する
3.硬いものが噛みにくい
4.口臭が気になる
5.歯肉がときどき腫れる
6.歯肉が下がって、歯と歯の間にすきまができてきた
7.歯がグラグラする
歯周病の初期症状には、歯ぐきの腫れがあります。歯ぐきは本来三角に引き締まっていますが、歯周病になると水分を含んだようにぷっくりします。また、歯ぐきの色はピンク色ですが、歯周病になると充血したように赤くなります。進行すれば充血したような赤色から茶褐色へ変化します。
歯周病が悪化すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。歯周病が原因で歯が抜けてしまうと、噛む力が弱くなり、食べられるものの種類が限られてしまいます。
まとめ
歯周病は、歯垢(プラーク)という細菌の集まりが歯と歯ぐきの間の溝にたまることで起こります。
歯磨きを怠ると、口腔内の糖分によって、口腔内の酸性度が増し、歯周ポケットの中にいる細菌が原因で歯肉に炎症を起こし、歯ぐきが腫れたり、歯ぐきから出血したりします。
歯周病を進行させないためには、初期段階で歯周病治療が大切になります。
初期のうちに適切な歯周病治療や予防をすることによって、歯茎や骨が破壊されることを抑えられる可能性があり、完治することもあります。
初期の場合は、適切なプラークコントロールによって症状を改善できることができます。
歯周病の原因は、歯に付着する歯垢(プラーク)です。
プラークは生きた細菌の塊で、そのほとんどが酸素の少ない場所を好みます。歯が十分に磨けていないと、プラークが歯と歯ぐきの間の溝にたまり、細菌が繁殖することで歯周病が起こります。
したがって、自分で行うセルフケアでは日頃のブラッシングとその回数が大切です。
歯周病に関してのご相談は、名古屋市天白区にある歯科・歯医者【イナグマ歯科】にご相談ください。
歯周病を治療すれば糖尿病も改善!
糖尿病の人が歯周病を治療すれば、糖尿病も改善します。歯周病の毒素や炎症がなくなれば、それが全身に広がることもなく、インスリンの働きが改善して血糖値が下がりやすくなると考えられます。
主に2型糖尿病で歯周病の人を対象にした報告をまとめたところ、歯周病の治療によって血糖値の平均を反映するHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は0.29~0.66パーセント低下することがわかりました(『糖尿病診療ガイドライン2024』) 小さい数値に思えるかもしれませんが、糖尿病を治療していて、これだけ下げるのはかなり難しく、糖尿病の薬を1つ新たに使い始めたときの効果に匹敵します。
歯周病予防に効果的な食べ物
歯周病予防に効果的な食べ物には以下のようなものがあります:
1.食物繊維を豊富に含む食品:野菜、果物、穀物、豆類などの食品には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は噛むことによって唾液の分泌を促し、口内の清掃効果を高めます。
2.乳酸菌を含む食品:ヨーグルトや発酵食品に含まれる乳酸菌は口内の善玉菌のバランスを整え、歯周病のリスクを低減する効果があります。
3.ビタミンCを含む食品:柑橘類やベリーなどの果物、トマトやピーマンなどの野菜にはビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは歯茎の健康をサポートし、歯周病の予防に効果的です。
4.カルシウムを含む食品:乳製品や豆腐などのカルシウムを含む食品は、歯や歯茎の健康を保つために重要です。
5.抗酸化作用のある食品:抗酸化作用のある食品は炎症を抑え、歯茎の健康を維持するのに役立ちます。ブルーベリーやスピナッチなどの色鮮やかな野菜や果物が含まれます。
これらの食品をバランスよく摂取することで、歯周病の予防に役立ちます。また、定期的な歯磨きやフロスの使用、歯科医院での定期的なチェックアップも重要です。歯科医師のアドバイスに従い、適切な口腔ケアと食事を心がけましょう。
歯周病の予防に必要なセルフケア
歯周病の予防には、次のようなセルフケアが有効です。
1.フッ素配合のハミガキで1日2~3回歯を磨く
2.ヘッドが小さく、柔らかめで毛先が丸いタイプのハブラシまたは電動ハブラシを使用する
3.少なくとも2分間ブラッシングする
4.歯と歯ぐきの間に歯ブラシを45度の角度であて、小刻みにブラッシングする「バス法」を使用する
5.ブラッシングだけではみがきにくい奥歯や歯間部のプラークには、デンタルフロスや歯間ブラシ、液体ハミガキや洗口液を使用する
6.食事中や食後すぐに歯磨きができないときには、爪楊枝で食渣を取り除く
生活習慣も重要な危険因子です。
次のような生活習慣に注意しましょう。
1.タバコを吸う
2.疲労やストレスをためる
3.よく噛まずに食べる
4.間食が多い
5.夜ふかしをする
6.睡眠不足になる
さらに、歯周病は全身状態とも深い関係があります。栄養バランスのとれた食事を心がけ、抗酸化作用のあるビタミンCや血行をよくするビタミンEを含む食品を積極的にとりましょう。また、規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとることも大切です。
セルフケアで落としきれない汚れは、3ヶ月に1回程度の歯科医院でのクリーニングで除去することができます。また、歯茎に炎症がある場合は、歯科衛生士からアドバイスを受けると、効果的な歯垢の落とし方について学ぶことができます。